講演会報告 ~ここが聞きたい! 将来に向けたお金の話~

去る9月22日、サニープレイス座間にて一般社団法人しんきん成年後見 サポートの相談担当主任をされている服部明氏を講師に迎え「ここが聞きたい! 将来に向けたお金の話」というテーマの講演会を開催いたしました。昨年「子ども達にお金についてどう教えていくか」という勉強会を開催した後に次は「お金について親が知っておくべきこと、準備すること」に特化して聞いてみたいという希望が多く寄せられたため、このようなテーマとなりました。


一般社団法人しんきん成年後見サポートは、公共的な非営利法人として、長年地元で信頼関係を築いてきた信用金庫が母体となって、品川区社会福祉協議会をはじめとする関係団体や有識者の方々の力が合わさり平成27年1月に設立されました。「しんきん」だからこそ出来る新しい後見等の活動をされており、具体的なお金の話を伺うならここだ!! と遥々座間までお越しいただきました。


内容は大きく4部で構成され、それぞれについて詳しくお話しいただきました。

 

① 親と子のライフステージとお金について成人した子どもと高齢期を迎える親がどう暮らしていくか、ライフステージごとの収入・支出を最新の調査結果などから考察しました。また、親から離れてグループホーム等で生活する場合に必要なお金を自治体に置ける家賃補助や通勤の支援などの情報を含め考えました。


② 「お金」に関する公的な制度について障害基礎年金、特別障害者手当、家賃補助その他の公的な生活助成制度に関する基本的な支給条件や直近の制度改正の可能性についてうかがいました。


③ 将来に向けた私的な備えについてこの部分が今回学びたいことのメインでした!!預貯金(代理人支払いサービス、暦年贈与預金)、少額公債、生命保険、特定贈与信託、心身障害者扶養共済などの制度の概要やサービスについてのメリット・デメリット等の情報を教えていただきました。また、相続における3つのポイントである相続人、法定相続分遺留分についてうかがいましたがなかなか複雑でさらに知識を得たいところです。
 
④ お金の確保だけではない! 本人と家族の幸せ高年齢化に伴い、親の判断能力も低下します。それに備えるための成年後見制度の利用事例と今後の方向をお聞きしました。本人の生活を守るために、任意後見契約を利用した親の財産管理・生活支援も必要になってくるという側面から成年後見制度を考えたことがなかったのでとても興味深かったです。また、成年後見制度の課題と身上保護を重視した利用促進の動向をうかが い多くの成年後見の法人で善意に期待するだけではないしっかりした身上保護を実現させてほしいと思いました。

 

以下、参加者の感想です。
・知らない情報ばかりだった。公的な制度でも知らないで通り過ぎてきてしまったものがあり「手遅れか」とガッカリした。

・後半の相続や私的な備えについて時間をかけて説明を聞きたかった。・我が家の参考にするために、色々な事例をもっと聞いてみたかった。

・年老いた自分が、福祉や介護制度のお世話になるための資金を考えていなかったので気づくことが出来て良かった。

・司会の人も言っていたが、お金だけでなく「人の確保」が必要だと思った。                            (外川 記)

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